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2025-01-21 13:20:00

ブリーダーという職業

私は、もともと動物が大好きで

特に、小さいころからずっと猫が飼いたくて

21歳の時に、友人が引っ越しで飼えなくなるというので、初めて3歳の雑種の猫を譲り受け

それ以来、ずっと猫と共に人生を歩んできました。

それこそ、健やかなるときも病める時も、傍らにずっと猫がいました。

極貧時代には、猫と鰹節飯を分け合い

冷たいすきま風の吹き込むボロアパートで、一緒にせんべい布団にくるまって眠り

時には距離感を間違えて猫ぱんちを喰らいながら、猫と共に生きてきました。

 

そんな私のもとに生まれた子供たちも(さすがに猫との子供ではないです笑)もれなくものすごい猫好きに育ち

1年半前に、クラウドファンディングで皆様のお力を借り、「保護猫ハウス」を始めました。

猫たちとともに、子どもたちと、パートナーと共に、保護猫ハウスを運営しながら暮らしていくものと思っていましたが、

以前手伝っていたことのある犬舎が突然廃業を余儀なくされたとのことで、私に継いでくれないかとお声がかかり

犬たちが路頭に迷ってしまう、一時の猶予もないというので、

保護猫ハウスの規模を縮小し、犬舎を継ぐことに決めました。

 

それはそれは大きな葛藤を抱えながら、それは今でも変わらず

子どもたちからも「ブリーダーなんてやめようよ、犬たちがかわいそう」と常々言われながら、

それでも目の前に犬たちがいて、一家の大黒柱という責務もあって、

せめて、繁殖犬たちへの思いやりを忘れない、どこの犬舎よりも命を大切に、犬たちに常に誠実に向き合い、

そして人にも優しいブリーダーであろうと

おこがましいようだけれども、気持ち的には、ペット業界を少しでも変えていくような心づもりをもって

ブリーダー石本かな恵を名乗ろうと

そういう思いで、取り組んでおります。

 

保健所に持ち込まれる犬や猫がたくさんいる状況で、

あらたにどんどん人の手で命を作り出すペット業界、ブリーダーに向けられる批判も、

誰よりもわかっているつもりです。

 

それでも、子どもたちの生活と未来を預かり、この犬舎を、このわんこたちの命を引き継いだ以上、

そんな私だからできるやり方、私にしかできない犬たちとの向き合い方を

模索しながらやっていこうと思っています。

 

今日、予定日(予想日)より5日ほど早く、

ひまわりちゃんが緊急帝王切開になりました。

胎盤が先に出てしまい、4頭の子犬のうち1頭は死産でした。

 

かわいそうで、申し訳なくて、やっぱりブリーダーなんてやめたいと思いました。

75g・80g・80gで生まれてきた3頭の子犬たち、哺乳瓶にかろうじて吸い付いてくれています。

 

せめて、うまれた命を精一杯慈しんで見守ろうと思います。

ひまわりの心と体の傷が、早く癒えますように。